飲食店など二度とやりたくない

30歳でコーヒーのスタンドショップを開業。その後喫茶レストラン10年。和風ラーメン店10年。そこから得たもの、失ったもの

30歳の時始めたコーヒースタンド 続編

飲食店など2度とやらないというタイトルでありながら

暫くは儲かった商売の話から始めなくてはなりません。

 

これは体験談です。

誇張や嘘、知ったかぶりは書きません。

そういう商売(飲食店)のやり方もあるんだなぁ

という程度で構いませんので、

儲かる商売と儲からない商売を肌で感じてほしいです。

 

私には人様に対して経営アドバイスするノウハウもなければ

成功哲学などもありません。

 

成功者ではありませんので、飲食店を目指す方が

もしここを訪れたら反面教師という位置づけで見てほしいです。

 

さて、前回の投稿で私が飲食業界に入った切っ掛けについて

お話しました。

 

コーヒースタンドショップ10年 

喫茶レストラン10年

ラーメン店10年

 

の順で経営をしました。

 

 

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今から30年前にさかのぼってコーヒースタンドから始めます

 

私は当時30歳で独身でした。平成元年です。

高校卒業文集の将来の夢という欄には

「喫茶店のマスターになりたい」と書いています。

 

社会人になって10年ほどサラリーマンをやりながらも

私の脳裏にその思いは残されていたのかもしれません。

 

前回の投稿で書いた、

寿司屋のご主人から紹介してもらった場所について

 

場所はいわゆる第三セクターといわれる施設の中にありました。

 

第三セクターって何?の方はこちら

employment.en-japan.com

 

第三セクターにも国内に様々な施設がありますが、

私のコーヒースタンドは市場のほぼど真ん中にありました。

 

寿司屋のご主人に連れていかれたその場所は

戦後から続く魚市場の中にあり

周りの建物は老朽化が進みボロボロでした。

 

寿司屋の営業が引けた夜中過ぎに連れて行って頂きましたが、

市場内は大型トラックが行き交い

忙しそうに働いている人たちがいて稼働中です。

今まで見たことが無かったので、そこはまるで別世界でした。

 

市場内に魚の仲卸が並んでる場所があり

飲食店などは少し離れた場所にあります。

 

私のコーヒースタンドは仲卸の中央に休憩場所があり

そこの一角でした。

 

休憩場所は複数の会社が管理しており

私が使えるのは畳4畳ほどの狭いスペースです。

 

 

古い市場は古い慣習が残っているものです。

第三セクターとは言っても

その中で昔から商売している会社や商店、

組合などが強い勢力を誇示しています。

 

その休憩所自体は広くもなく狭くもなく

カウンターや棚があって

すでに売店らしき事をやっていた形跡がありました。

 

自動販売機もタバコ、飲み物など4~5台設置済です。

その自販機は他者の管理下で運営されていました。

少なからず利権が絡んでいたように思います。

 

 

〈この写真のようにおしゃれではありませんでしたが、イメージです〉

 

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単なる思い付きで始めたコーヒースタンド

営業開始から程なくわかってくるのですが、

その場所がなかなかの曰く付きで、

飲食の営業が正式には許可されていませんでした。

 

許可を申請すれば却下され出来なくなる。

第三セクターですから。

そのまま

なぁなぁ的に黙って続けて、何も問題を起こさなければ何とか続けられそう。

そんな所です。

 

私の店と云うより

ヤドカリ的な感じで、詳しく知らされないまま

飲食店らしきものがスタートしたわけです。

 

寿司屋のご主人に許可をもらってから

2週間くらいで営業を開始しましたが、

いわゆる営業許可書は有りません。

 

私が入る前にもその場所で営業した人がいて

セルフ式のインスタントコーヒーやカップラーメン、缶ジュース類、おにぎりなど

いわゆる売店形式だったようです。

寿司屋のご主人曰く「やる気がなく、家賃を納めないので辞めてもらった」

と、言っていました。

 

私は商売の経験がなく

思いつくのは同じような形態の売店

自動販売機より少し美味しいコーヒーを100円位で売る事くらいでした。

 

当時(1990年頃)はまだスタバとかドトールなど無い時代でしたから

もちろんコンビニにもコーヒーのテイクアウトなどありません。

 

コーヒースタンドオープンに向け準備したこと

・一年間お世話になったアルバイト先の食品会社に辞める旨伝えた。

・近所にあった自家焙煎珈琲兼喫茶店に出向き

 豆の卸交渉とテイクアウトに関する一切の必要な物を用意していただくこと。

 支払いの月締めに関する条件などを交渉。

・サンドイッチ店にて商品の卸と値段・支払い条件を交渉

・町の牛乳完売店との卸交渉

 

オープンに先立ちやったのはこれくらいで、

直ぐOKを頂き交渉は問題なく終わりました。

 

開業資金は食品会社のアルバイトで稼いだ15~17万円くらいだったと思います。

貯金は有りませんでしたがやる気はありました。

 

 

営業時間は夜中の2時20分~朝の11時まで

やりながら問題があれば後で変えればいいし

自分で決めました。

従業員は私一人。

 

先に言いますが

このコーヒースタンドの商売は滅茶苦茶儲かったんです。

 

この後にやった喫茶レストランとラーメン屋では苦しみます。

 

地獄を見たといっても言い過ぎでは無い位にです。

 

このブログを訪れる飲食店希望者に

もう一度よく考えて頂だく為に

このブログに全て書き記しておきます。

もう今はやめていますし

私自身の生き様なので恥はここに書き捨てて

これからの人生を生きてゆく所存です。

 

良かった時期と悪かった時期を見れば

前に進むのか?考えが変わってあとずさりするか?

何かヒントになるかもしれません。

 

次回へ続きます。